若くして人工股関節置換手術をされた方でなくても人工股関節を入れている方は、一番気になる所ではないでしょうか?
私もこれが一番気になる所です。
昔と比べて、人工関節の寿命は延びているとはいえ
どういったタイミングでわかるのか、再置換の原因は?などなど
タイミングと原因がなんとなくわかれば自分なりに注意する事も出来ると思うのでちょっといろいろ調べてみました。
人工股関節の歴史
まずは人工股関節の歴史から
1922年、病気によって痛んだ股関節(大腿骨)に人工物をかぶせる手術がアメリカで初めて行われたようです。
1950年代 いろいろな試行錯誤の末、ステムという形状のインプラントが用いられるようになる。
1960年代 現在の人工股関節の原型ともいえる概念が考案されます。
1970年代 人工股関節インプラントは現在のインプラントとほぼ同じデザインになる。
1990年代 インプラントと骨のなじみを良くするためのハイドロキシアパタイトコーティングが使われる。
2000年代 摩耗を防ぐ為に分子構造を改良したポリエチレンなどが採用される。
現在では、人工股関節インプラントのデザインや材質の改良以外にも、
小さい皮膚切開から筋肉をなるべく傷付けずに人工股関節インプラントを埋め込む手術の方法(MIS)の改良など
今もなお人工股関節置換術をよりよいものにする為の努力は今なお続いている。
人工股関節の歴史を見てみると、私が生まれた頃には現在と同じデザインのインプラントとなってますね。
そこからは、デザインは変わらず耐久性をもった材質などいろいろ工夫されて今に至っています。
こうみると、2000年代には摩耗を防ぐための材質が使われて今に至っているので、この材質で安定しているようですね。
人工股関節の寿命
歴史を見てみて、デザインも材質もほぼ確立しているようですし(勿論、日々より良いものをと進化しているとは思いますが)
寿命もその分伸びていると言われています。
20年以上保っている患者が7~8割と言われています。
勿論、人それぞれ人工股関節に掛かる負荷(体重や歩き方、筋肉の付き方によってなど)と活動量による負荷によって寿命はまた変わってくるかと思いますが
これに関しては歩き方と歩数の累積負荷が変形性股関節症の進行に影響に記載してあります。
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歩き方と歩数の累積負荷が変形性股関節症の進行に影響
人工股関節置換手術をしてから、スムーズな歩き方ができなくなったように思って 今更ながら変形性股関節症、人工股関節の人の歩き方について検索していた所 こんな記事が目に飛び込んできたので紹介してみますね。 ...
耐久年数20年程度と言われれば、1回の手術で生涯過ごせる60歳代で手術を推奨されるのもわかる気がします。
人工股関節の寿命の統計があるかと探してみましたが、きちんとした統計は見つけられませんでした。
やはり、人によって寿命は変わってくるからだと思います。
むやみやたらに酷使してもダメだと思うし、かといって大事に大事にしていてもダメだと思います。
適度に動かし、筋肉をつけ、その筋肉で人工股関節をサポートするイメージが一番いいのだと思います。
人工股関節インプラントも進化し長期耐久のものが一般的なようですし、今後も更に改良され再置換不要なほどの
耐久性をもったインプラントが出てくるのも、そう遠くないかもしれませんね。
まぁ、インプラントの寿命を気にして動かないなんてもってのほか、痛みもなくなり動けるようになったのですから
インプラントの寿命など気にせず、どんどん活動して楽しんだ方がいいですよね。
人工股関節再置換の原因とタイミング
では、どんな時に再置換手術を行うのか?
- 人工股関節のゆるみ
- 摩耗、骨溶解(摩耗によって自骨が溶けたり)
- 人工股関節の破壊
- 感染症
- 骨折(骨粗鬆症)
- 脱臼
これらが再置換を行う主な原因と言われてます。
ただ、痛みがなくてもゆるみ、摩耗や骨溶解がある場合もあるので
どうすれば早期発見できるのか?
やはり定期健診が大事という事になりますね。
私なんかは、順調だったらもう定期健診も要らないんじゃない?
なんて思ってましたが、定期健診でこういったゆるみ、摩耗がないかなどチェックしてもらう事が大事だと
調べてみてわかりました。
早期発見であれば、摩耗している部品のみの交換で済んだりと手術における身体的負担も少なくなる場合もあります。
骨粗鬆症による骨折の予防
歳をとると、骨が弱ってきますね。
女性の場合、女性ホルモンとの関係も深いようです。
閉経や老化に伴い骨密度が低下するタイプのものであり、骨粗鬆症のほとんどは原発性である。エストロゲン低下が主な原因であるが、加齢に伴う腎機能の低下によって生じるビタミンDの産生低下も原因となる。
- 女性では閉経後骨粗鬆症が多く、更年期におけるエストロゲン分泌量の低下が原因となり殆どの女性に骨密度低下が認められる。また閉経後女性にエストロゲンを補充すると骨量の減少が抑制される。妊娠に伴う骨粗鬆症も原発性骨粗鬆症の一つとして数えられ、母体のカルシウムが胎児に移行してしまうことが原因である。
- 男性では女性のように更年期で急速にエストロゲン産生量が低下して骨粗鬆症に陥るということはないが、加齢は骨量の減少要因の一つとなる。男性でも骨密度の低下と血中エストロゲン量には相関があることも示されている[1]。女性ではエストロゲンは卵巣で産生されるが、男性では卵巣がないため、類似の構造を持つテストステロン(男性ホルモン)から変換して産生する。高齢の男性ではテストステロン量が減少するためエストロゲン量も減少し、骨密度の低下につながると考えられている。
wikipediaより引用
避けられない加齢や閉経と違い、骨粗鬆症は自身の意志で改善できます。
では骨粗鬆症を防ぐには
- 無理なダイエットはしない。
- 日頃から運動をする。
- 喫煙や過度な飲酒はしない。
- 乳製品を摂る。
これらを意識して生活するだけで、何もしないよりは予防する事が出来ると思います。
知っていると知らないでは大きな違いになることもあると思いますので、意識しましょう。
ちなみに私は、特に骨粗鬆症を意識している訳ではないですが牛乳、チーズ、ヨーグルトは毎日摂っています。
ただ乳製品の摂り過ぎも身体には良くないので、ほどほどに…