術後の不安事項として人工股関節の感染症について調べてみました。
沢山の人に協力して頂いた人工股関節アンケートでも1人の人が術後半年以内に感染症にかかっていました。(2018年1月現在)
-
人工股関節アンケート(人工股関節置換手術を受けた人のみ回答)
変形性股関節症と診断された方、人工股関節置換手術をされた方、それぞれのアンケートページを作りました。 このアンケートは、一度回答ボタンを押して回答したアンケートにはもう回答できませんので間違いのないよ ...
ちなみに人工関節再置換の原因で感染症は3番目に多い原因でした。
早期感染と晩期感染
初回人工股・膝関節置換術における感染率は2%を超えると言われています。
更に再置換術では有意に高い感染率が報告されています。
感染症には早期感染と晩期感染があり
早期感染は主に人工関節手術時の感染が主な原因と言われています。
晩期感染は術後3ケ月以上経っているものをいう。
早期感染に比べ、晩期感染は頻度が少ないが、体調を酷く崩した時に発症する場合があります。
早期感染には
- 手術中に細菌が関節に侵入する。
- 手術直後に細菌が傷に侵入する。
- 手術後に細菌が血液に侵入する。など
晩期感染には
- 皮膚感染症
- 肺炎
- 歯科処置
- 手術など体内に器具を挿入する処置
- 血管に入れたカテーテルの感染
- HIV、肝機能障害、糖尿病など
感染症の3分の2は、術後1年以内に発症すると言われています。
最も原因となる事が多い細菌はブドウ球菌だそうです。
感染したら症状はどうなの?
症状は痛みや腫れ稼働域の制限が挙げられています。
感染したら熱は必ずしも出るとは限らないようですので、変わった事があれば主治医に相談する事をお勧めします。
感染予防
晩期感染で私達が予防できるとすれば、怪我などをした時にきちんと処置する。(消毒など)
虫歯など放置しない。虫歯を放置すると人工関節だけでなく脳や心臓まで感染し死亡するという事例がありますので虫歯放置は止めましょうね。
また、虫歯処置の時も歯科医と相談し処置の前に抗菌薬の投与など行うといいでしょう。
ちなみに私、人工股関節置換術後に何度も歯医者に通っていますが、そういった処置をしてもらったことはありません。
念には念をの人には良いかもしれませんね。
感染後の処置
- 人工関節を温存したまま抗菌薬投与
- 人工股関節再置換(部分的・全部)
どちらにせよ、完全に治癒するには長期間の治療(入院)になり大事になるようです。
滅多に感染する事はないと思いますが、念頭に入れ気をつけるだけなら誰でも出来ます。
また何か変わった事があれば早め早めの診断をお勧めします。
大袈裟ではなく、いつまでも笑って過ごすためにね。
※いろいろな統計などを参考にさせてもらいました。